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まず初めに、九州ではあまり知らない方が多い丸井グループの事業内容についてお聞かせください。

丸井グループは、小売業とフィンテック事業を両輪とするユニークな事業形態で、幅広い世代のお客さまに豊かなライフスタイルを提供する企業グループです。1931年の創業以来、小売にクレジット販売を融合した独自のビジネスを、他社にはない強みとして、事業を展開してきました。小売店舗の展開は主に関東・関西中心ですので、あまり九州の方々にはなじみが薄いかもしれませんが、昨年オープンした博多マルイや、グループ会社のエポスカードはソフトバンクホークスやハウステンボスなどをはじめとする、九州の様々な企業とコラボレーションカードを発行するなど、九州の方々にも少しずつ認知していただけるようになってきました。(井上)

 

この取組みをはじめたきっかけを教えてください

もともと当社には、「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「お客さまの幸せを共に創る」という考え方があります。これも、企業がお客さまをターゲット化するのでなくより多くのお客さま、いわゆる「すべてのお客さま」にご支持いただけるような施設・商品・サービスを実現していこう、といった感じです。しかし昨年、「すべてのお客さま」とうたっているのに、人口の8%もいらっしゃるLGBT の方々にしっかりお応えできていないのではないか?ということに気づき、この取組みを開始しました。そして、東京レインボープライド・関西レインボーフェスタに参加し、店頭にレインボーフラッグを掲げたり、「アウトインジャパン」の写真展などを開催しました。(井上)

 

昨年九州レインボープライドに協賛していただいた理由は?

昨年の4月に、九州初となる「博多マルイ」をJR 博多駅前に出店しました。もともと店舗コンセプトが「自分にピッタリが見つかる店」ということでスタートしました。ひとり一人のお客さまの様々なニーズにお応えしようということで、開店前には「ユニバーサルマナー検定」「サービス介助研修」「LGBT マナー研修」などを受講したり、障害者モニターをおよびして接客などもおこないました。そういった流れから、LGBT のお客さまにもウエルカムの姿勢をしめすことは、私たちからすれば自然なアクションでした。プライドの開催日前後には、店内外をレインボーで埋め尽くし、「アウトインジャパン写真展」なども開催しました。また初めて、会場に19.5 ~27.0cmのパンプスと22.5 ~30.0cmのビジネスシューズのブースを出展しました。(千葉)

 

 

 昨年参加していただいた反響はいかがでしたか?

店内外のレインボーに関しては、沢山のお客さまから喜びの声をいただきました。ブースでは沢山の方々にご試着いただき、「自分に合うサイズが初めて見つかった!」「たのしくお買物できました、夢がまたひとつ叶いました」などのコメントから、この取組みが、お客さまに喜んでいただきながら、企業の成長にも結び付くということがわかってきました。(千葉)

 

昨年の参加後から現在まで、どのような活動をされてきましたか?

トランスジェンダーの方々に向けた「就活スーツイベント」の実施や東京レインボープライドへの参加などを積極的に行っています。また、この取組みが社内外に発信され、社員の仕事に対するモチベーションがあがるだけでなく、学生さんから就職する企業を選ぶきっかけになったという声が多数あり、採用面接官に対する「LGBT 研修」も実施しました。(井上)

 

今回レインボーパートナーになられた経緯を教えてください。

のぶゑさんに進められたから(笑)まあそれもありますが・・・。東京に比べて九州は、まだまだこの取組みに対する企業の理解が進んでいないと感じます。本来であれば九州で知名度の高い企業がレインボーパートナーになれば一番良いと考えましたが、他企業に向けて少しでも影響を与えることができ、もっと盛り上げることができたらと思い、手をあげました。まあ、九州地区で少しでも知名度をあげられたらって気持ちもありますが(笑)(井上)

 

九州レインボープライド側から丸井グループ(企業)に望むことは?

先進的にLGBT フレンドリー企業として、サービスを提供していただいている事は本当に嬉しく思います。とくに、トランスジェンダーの人たちは実際にサイズで困っている事も多いので・・・。また、このように取組みを福岡にまで広げていただけることで地元の企業にも認知されます。それが、私たちにとってとても心強いです。地元の企業に取組みが広がり、地元の当事者が生きやすい街になることが何よりも願っていることですからね。福岡は、ユニバーサル都市を掲げているので、LGBT だけでなく、外国人、障がいのある方もすべてが生きやすい街になるためにこれからも一緒に活動をしていきたい

です。(三浦)

 

最後に、今後に向けた想いなどがあればお聞かせください。

今はLGBT が少しトレンドのように扱われ、様々な企業や団体が参入してきていますが、これがいつしか定番となり、そして文化となっていき、特にLGBT かそうでないかという

ことに捉われないような社会が実現できるよう、これからも、企業ができることを、皆さまのご意見をいただきながら進めていきたいと思っています。

(井上)

Special

Sponsorship

協賛企業様 インタビュー

charity Sponsors

Sponsor

​Interview

特別協賛

アノテーション株式会社 様

 

「自分の目で見て、自分の耳で聴いて、触れ合って、そこで初めて実感できることを大切にしたい。」

私たちは、クラウドサービスで、お客様とメンバー(社員)のインフラ(基盤・土台)を支える会社です。

また、在宅勤務体制を採用し、育児中の方・介護中の方・障がい者の方・外国籍の方・LGBTの方など、様々な方をサポートできる体制作りに力を入れています。

「LGBT雇用」へ取り組み始めた理由(キッカケ)をお聞かせください。

 

私事ですが、学生時代、ボランティアサークルで活動して、貴重な経験をいただきました。

大学を卒業後も、社会人として、企業ボランティアに参加したり、地域住民として、障がい者支援のボランティアに参加したり、それぞれに、多くの学びをいただきました。

これらのボランティア経験を経て、「安心して働ける場所」を作ることができたらいいなという考えに至ったのが、「LGBT雇用」へ取り組み始めた理由(キッカケ)です。

 

「人生は一度きり、せっかくなら様々な人と働きたい!」という想いもありまして。

 

具体的には、今年の5月に、東京レインボープライドに参加し、会社説明会を行ったのですが、多くの方とお会いすることができました。

 

企業として目指すものを教えてください。

育児中の方・介護中の方・障がい者の方・外国籍の方・LGBTの方を軸として、採用活動を進め、誰もが「働きやすい」「働きがいのある」ライフワークバランスが整った環境を目指します。

まだ道半ばですが、2020年の東京オリンピックに向けて、多様性に富んだチームを形成したいと考えています。

 

 

アノテーション様が考える企業(社会)とLGBTの未来を教えてください。

無理なく、強いられず、「見える化」することに、未来があるのではないかと思っています。

すでに一部の企業(社会)では実現されたものと感じますが、カテゴリ(属性)がなくなり、クロスオーバーした企業(社会)・ボーダレスな企業(社会)が、「普通」になっていくのではないかと。

かつて、女性が働くだけで、驚かれる時代がありましたが、今では想像がつきません。

時代と共に、物事は、少しずつ変化し、「LGBT」というカテゴリ(属性)もなくなるのでは、と感じます。

当社では、「アライ」(ストレート・アライ:Straight Ally:LGBTの理解者・支援者)を大切な存在と意識し、メンバー同士が、自然に意見を発言できる環境になることを目指しています。

 

レインボープライドなどのイベントに参加し、「自分の目で見て、自分の耳で聴いて、触れ合って、そこで初めて実感できること」を、大切にしたいと考えています。

将来的には、様々な方が集まり、意見交流ができる、憩いの場を作りたいと思っています。

 

LGBT当事者へのメッセージはありますか?

私たちは、お互いの状況、個性、多様性、可能性を意識し、「らしく働く、らしく生きる」ことを、焦らず、こつこつと、実現していきます。九州レインボープライドでは、多くの方とお会いできることを楽しみにしています!

株式会社ペンシル 様

 

特別対談:「最初、LGBT支援に反対でした」

PRIDE指標で九州唯一ゴールド認定されたペンシルが考える、企業がLGBT施策に取り組むべきシンプルな理由

PRIDE指標(※)において、名だたる大手企業と肩を並べて最上位の “ゴールド” を受賞した九州の中小企業がある。しかも、LGBT当事者を含む消費者にサービスや商品を提供するBtoC企業ではなく、企業間で取引を行うBtoB企業だ。関東などに比べ、まだまだLGBTの取り組みが遅れていると言われる九州において、なぜペンシルがLGBT当事者への支援施策を開始したのか ――。ペンシル代表 倉橋美佳と、週1回ペンシルに出社してダイバーシティ経営の推進をサポートしながらLGBT当事者として九州レインボープライドの代表を務める三浦暢久(あなたののぶゑ)がそれぞれの思いを語る。

 

※任意団体 work with Prideが策定した日本で初めてとなるLGBTを含むセクシャルマイノリティ当事者への企業の取り組みの評価指標。初年度となる2016年は、ゴールドに53社、シルバーに20社、ブロンズに6社が認定された。

九州レインボープライド 代表 三浦 暢久(あなたののぶゑ)

株式会社ペンシル 代表取締役社長 倉橋 美佳

 

 

LGBT支援が目的ではない

 

三浦:

ペンシルは九州に本社を置く企業として唯一PRIDE指標で最上位の “ゴールド” を受賞したけど、受賞企業をみたらほとんどが東京の大手企業。福岡を含め、地方の企業は数える程度で、やはり地方では根付かせるのは難しいなと思った反面、ペンシルのような地方の、しかも中小企業が受賞したというのはすごく励みになりましたよ。

 

倉橋:

LGBT当事者の方にそういってもらえるのは、私たちにとっても励みになります。でも、ペンシルが2015年にはじめて「九州レインボープライド」に協賛したとき、実は、私、反対したんです。

 

三浦:

えっ、そうだったの?

 

倉橋:

はい。それまでペンシルはイベントへの協賛はあまりやっていなかったので、いきなりLGBT関連のイベントを支援するのは唐突過ぎると思ったんですよね。それに、私自身、全くLGBTの知識がなく、単純に知らない道を歩くのが恐かったんです。

 

三浦:

たとえ知っていたとしても、「LGBT支援はやらなくても別に困らないから」って言う人も多い。どうして協賛しようって考えが変わったの?

 

倉橋:

LGBT支援をすることが目的ではなくて、ペンシルが目指すのは多様性を受容し、それを活用して会社をより発展させていくこと。そんな「多様性」という大きな枠で考えたら、性別や年齢、国籍などと一緒に性的指向や性自認が入るのは当たり前だろうって思ったんです。つまり、ダイバーシティ経営の一環としてLGBT当事者への取り組みを開始したということですね。

 

三浦:

私はペンシルで「ダイバーシティ・モチベーター」という役職をもらって色々と活動してるけど、これに「LGBT」という言葉が入ってないのがそれを物語ってるよね。LGBT支援だけを推進したいんじゃなくて、あくまでもダイバーシティという大枠で捉えてる。そして、その推進を担うモチベーターがたまたまLGBT当事者だったっていうだけ。

 

倉橋:

そうですね。人は一人ひとり違うにも関わらず、女性だからこうしないとだめとか、特定のカテゴリーに縛られるのはいやだと思っていて、私自身もそうだし、会社がそうなるのもいやだったんです。それもあって、2015年に制定した行動規範の中には、自分一人で仕事をするのではなく、自分の周りにある多様な色や個性を活用して最良の結果を得るという意味で、「ベタ塗り禁止」という規範も入れたくらいです。

 

三浦:

言葉のチョイスがペンシルらしい!

 

 

「知らない」が生む危険

 

倉橋:

「知らない」のが一番だめですよね。LGBTについて勉強していく中で、きちんと知ったうえでどうあるべきかと考えることが重要で、まず「知る」ことが大事だなと痛感しました。

 

三浦:

ペンシルも協賛をきっかけにLGBTについて知り、そのうえで企業判断としてLGBTセミナーの開催や福利厚生の見直しなどたくさんの取り組みをしてきたもんね。知ることで正しい評価ができて、適切な制度をつくることができる。そして、その制度を使う人が輝ける環境になっていく。ただの特別扱いだと、間違った結果を生んでしまうってことですね。

 

倉橋:

そうそう。知った結果、私はこれ好きじゃないと判断するのもOK。知ったことでどう考えるのかを議論するのが大事ですね。

 

三浦:

ただ、「知る」ことへの近道のような感じで、どうしても数字で考えようとするのは危険。例えば、女性管理職比率を30%にするっていう目標を掲げて、数字にとらわれすぎて評価が曖昧になってしまったり。

 

実は、以前、「LGBT当事者を何人雇ったらLGBTフレンドリーと言えるんですか?」と質問されたことがあって。企業側からしたら数字で考える方がわかりやすいんだと思いますが、雇ったからいいというわけじゃないですよね。カムアウトしてない人だっているし、LGBT当事者かどうかではなく、それぞれの従業員が能力を発揮しやすい職場環境をつくることが重要。

 

私が関わってる企業は幸いそういう考えを持ってる企業も多くて、ペンシルも女性管理職比率が約30%と高いけど、それは女性管理職を増やそうと思ったわけじゃなくて、性別は関係なく働きやすい環境をつくった結果そうなってるだけだよね。

 

必要なのは人間としての練習

 

倉橋:

とはいえ、最初、私自身がそうだったように、知識がない状態では何からはじめていいのかわからないという企業の声をよく聞きます。結果、問題に向き合わずに終わってしまう。当初私が感じていたのは、「なにか間違ったことを言ってしまうのでは」という不安でした。

 

三浦:

特に倉橋さんのような経営者の場合、企業を代表してるわけだし、失敗できない、みたいな。

 

倉橋:

そうなんです。どんな言葉が差別的かわからないし、誰かを傷つけてしまう可能性があるならいっそのこと黙っとこう、関わらないでおこうという感じ。でも本来は、言うことを言ったうえで、こういう言葉や行動が嫌がられるんだと知見を貯めていけばいいと思うんです。

 

例えば、道徳の授業で習うような「人のものを盗んではだめ」とかも、実際に学校などで生活をする中でなぜだめなのかを学んでいくように、まずはそういう世界に触れて、話を聞いてみることが大事。ときには相手に嫌がられたり、相手を怒らせてしまったりすることがあるかもしれないけど、喜ばれることだってあるかもしれない。言わば、人間としての練習が必要なんだと思います。LGBTに関して言えば、その練習がまだまだ足りないんだろうなと。

 

三浦:

「社員が声をあげてくれれば、対応するんですけどね」と言われることがあるんけど、言えなくて困ってる人がたくさんいるのが現状。LGBT当事者だけじゃなく、みんな色んな悩みや思いを抱えながら仕事をしてる中で、その悩みを打ち明けることができる環境があるかどうかはすごく大事なことですよね。当事者がいるということを前提にして考えて欲しいんです。じゃないと、声すらあげることができないですから。

 

倉橋:

ペンシルがLGBT支援を開始して2年くらい経ってるけど、私が把握する限り、カムアウトした人はいないんです。でも、それはそれでいいと思ってる。カムアウトしてもらうことが目的ではなくて、企業としてはパフォーマンスを最大限発揮してもらい、生産性を上げて仕事をしてもらうことが重要。だから、なんだか少し働きやすくなったなと思ってくれたらいい。ちょっとした障壁がとれただけでも全然違うと思うんです。

 

三浦

ほんの少しの配慮でも、会社が寄り添ってくれる姿勢がみえるだけで帰属意識は高まるよね。もっと貢献していこうと思う。そのエネルギーはとても大事。私自身がそうだったんだけど、カムアウトできずに、常にバレないように隠し続けないといけなかった30才以前の私と、自分らしく生きることができるようになったいまと比べたらパフォーマンスが全然違うんですよ。

企業がLGBT支援に取り組むべき理由

 

倉橋:

九州レインボープライドも今年で4年目ですよね。企業の動きになにか変化は感じますか?

 

三浦:

協賛企業の数も増えてるし、手応えは感じています。ただ、特に大企業はいくら人事担当者が頑張ってもトップの考え方が変わらないと動けないという企業が多いように感じます。そんな中でも、世の中でLGBTという言葉が聞こえるようになってきているので、なんとなく社会や雰囲気が変わり始めてきているという感じですね。もちろん、市民の数の力というのも影響力が大きいと実感しています。だから今後もパレードを続けていってよりみなさんにLGBTのことを身近に感じていただけるように頑張っていこうと思っています。

 

企業がLGBT支援に取り組むのは、従業員の中にいるであろう当事者へのアプローチと考える人が多いけど、将来的な人材確保につながったり、サービス向上にもつながる。“LGBT市場”という言葉もあるけど、LGBT当事者が商品を購入したり、サービスを受けることができるようになったら業績向上にもつながる。それを金の亡者と言うLGBT当事者がいるのも事実だけど、企業は営利団体であってマネタイズをしないといけない。それに、LGBT市場を狙って新しい商品やサービスを開発するわけではなくて、いまあるものを当事者がなんの不自由なく購入、利用できるようにするということ。企業が取り組むことで間口が広がり、生きやすい環境になるんです。

 

倉橋:

BtoC企業はわかりやすいけど、ペンシルのようなBtoB企業では成果が見えにくいと言われていますよね。私たちも従業員のためにLGBT支援を開始したんですが、ある日、パートナー企業の担当者がカムアウトしてくださったんです。ペンシルを信頼していただいての発言だったと思いますし、とても嬉しかったのを覚えています。従業員だけでなく、クライアントやパートナーなどの取引先にも影響することなんだって初めて実感しました。

 

三浦:

アメリカなどでは、取り引きを行う際の基準に「LGBT施策を実施してるかどうか」というチェック項目をいれることが増えているそうなので、BtoB企業でも関係のない話ではなくなってきています。

 

それに、日本では2020年に東京オリンピックが開催されるけど、オリンピック憲章に「性的指向による差別の禁止」が明記されていることもあって、オリンピックのスポンサーや物品・サービス調達先企業ではLGBTに関する対応を必ず実施していかなければならないんです。親会社だけじゃなくて子会社などの関連会社も対象ですし、これをきっかけに、ここ1~2年くらいで爆発的に広がるだろうとは言われてますね。

 

倉橋:

私は博覧会が大好きなんですけど、福岡の観光名所である福岡タワーは1989年に開催されたアジア太平洋博覧会にあわせて建設されたんです。あのエリアは博覧会にあわせてインターネット環境が整備されて、TV局ができたり、オフィスができたりしていったんですね。2000年のインターネット博覧会もそう。それまでインターネットと言えば、オタクのものっていうイメージで、企業でもインターネットにつながっている1台の端末を全員で共有するっていうのが当たり前だったのに、博覧会のおかげで理解が深まった。それと同じで、オリンピック自体はひとつのイベントだけど、それをきっかけに変わることはたくさんあると思ってます。

 

三浦:

オランダでは2001年には世界で初めて同性婚が認められたんですね。そして、その時代に生まれた子どもたちはちょうど高校生くらいになってるわけだけど、その子たちにしたら、昔は異性間でしか結婚できなかったなんて意味がわからないとか、好きな人と結婚できない時代があったの?という感じで、過去の歴史になってるみたい。

 

倉橋:

LGBT支援の取り組みに関しては、優秀な人材の確保や離脱防止、商品やサービスの向上、ブランドイメージアップとか、企業にとってメリットしかないと思うんです。きちんと知ったうえで適切に発信していけば、少なくともマイナスになることはない。

 

三浦:

個人はともかく、メリットというのは会社を動かすうえで考えざるを得ないないポイントですよね。

 

倉橋:

LGBT当事者向けに新しい制度やサービスをつくらないといけないのではと難しく考えてしまう人もいるけど、大事なことはいまある制度をLGBT当事者でもなんら変わりなく受けることができるようにしたり、既存の商品やサービスをLGBT当事者である消費者が躊躇なく購入したり利用したりできる環境を整備することだと考えを変えると、取り組み開始へのハードルは下がるのではと思っています。

 

三浦:

LGBT当事者は特別扱いを望んでるわけじゃないですもんね。昔は珍しかったインターネットをいまでは誰もが当たり前に使っているように、LGBT自体もいずれ当たり前になっていく。そうならないと意味がないし、私たちも企業を巻き込みながらそれを目指してこれからも活動を続けていきます。

株式会社丸井グループ 様

 

すべての人が「しあわせ」を感じるインクルーシブで豊かな社会をめざして

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